2011.04.26
【奈良新聞 2011.4.26】
被災障害者支援を - 権利確立へ署名活動
県内の障害者支援事業所の利用者や職員、家族らでつくる「きょうされん奈良支部」が25日、奈良市の近鉄奈良駅前で東日本大震災で被災した障害者の支援活動を展開。同支部所属の19団体から約40人が参加し、通行中の市民や観光客に募金や署名を呼び掛けた。
障害のある人たちの地域生活を支援する全国組織「きょうされん」は他団体と連携して、被災地支援センターを立ち上げ、具体的な支援を展開しており、同支部も参加している。
被災地の障害者はさまざまな困難に直面しているが、中でも深刻なのが「非常事態にそぐわない制度の壁」と同支部全国理事の小針康子さん。
行政機能が停滞している中、新たに福祉サービスの利用を希望する障害者が、あらかじめ障害者自立支援法の区分認定を受けていないという理由で排除されるなど、不合理な事例が数多く発生しているという。
署名は、廃止が決まっている自立支援法に変わる新法と改正が進む障害者基本法を国際ルールに沿い、障害者の権利を尊重した内容にすることを国会に求めるもの。小針さんは「障害者制度改革と被災障害者支援は車の両輪。障害者の権利を守る法律が実現してこそ支援施策が充実する」と話している。
署名は4月末まで実施。
問い合わせはコミュニティーワークこッから。
被災障害者支援募金は郵便振替で随時受け付け。
送金先は、きょうされん自然災害支援基金口、00100-7-86225。