2010.05.28
障害者の福祉サービスに原則1割負担を課す障害者自立支援法の改正法案が28日、衆院厚生労働委員会で、民主と自民、公明など各党の賛成多数で可決した。今国会で成立の見通し。共産党と、与党の社民党は、政府内で同法廃止に向けた検討が進んでいるとして反対に回った。
改正法案では、1割の自己負担を課す原則を、支払い能力に応じて支払う「応能負担」に転換し、発達障害もサービスの対象とする。グループホーム利用への助成制度も盛り込んだ。
自立支援法を廃止した後の制度設計について、現在は障害者自身が参加する政府の「障がい者制度改革推進会議」が検討。2012年の国会に新法を提出する方針だ。そのため、障害者団体の一部から「当事者抜きで決めないでほしい」と法改正に反対する声も上がっている。社民、共産両党の反対は、こうした声を踏まえたものだ。
一方、民主党は「新たな法制が作られるまで、少しでも負担を軽減できる」(同委員会理事)としている。