2012.05.16
2010年1月7日、自立支援法違憲訴訟は国との間で「自立支援法を廃止して新法をつくる」という基本合意文書を交わし、和解しました。
「今、その約束が破られようとしています。私たちは、障害者の権利保障が具体的にすすむ施策を求めています。
他の人権保障を求める訴訟団とともにこの問題を考えます
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日 時;2012年5月16日(水)午後1時半〜4時
ところ;大阪弁護士会館 2階ホール(大阪市北区西天満1−12−5)
・地下鉄・京阪本線「淀屋橋」駅 下車1号出口から徒歩約10分
・ 〃 「北浜」駅 26号階段から徒歩約7分
内 容;第一部…基調報告(自立支援法訴訟団)、参加訴訟団よりの訴え
第二部…自立支援法訴訟元原告の訴え、集会アピール
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障害者自立支援法(以下「自立支援法」)は、多くの障害者、関係者の反対の声を押し切って、2005年10月31日、政府が強行可決し、翌年4月1日より実施されました。応益負担を原則とするこの法律は、障害者の生きる権利を否定するものでした。
法が施行され以降も障害者団体はあきらめずに運動を続けてきました。
2008年10月31日には、障害者自立支援法違憲訴訟が提訴、全国14地裁71人が原告としてたちあがり、裁判が行われてきました。
2009年秋、総選挙での政権交代の結果、政府・民主党から、訴訟団に対して和解の申し入れがありました。訴訟団は話し合いを重ね、「自立支援法を廃止し、新法をつくる」という基本合意文書を2010年1月7日に国と交わし、同年4月和解により終結しました。私たちは、その後の「障害者制度改革」「総合福祉法」実現に大きな期待を寄せていました。
2011年8月、「障がい者制度改革推進会議総合福祉部会」は、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言−新法の制定を目指して−」をまとめました。「提言」は、障害者権利条約と基本合意文を指針として、55人の委員が全員一致してものです。自立支援法に代わる新法の骨格を示し、障害者の権利保障をすすめる内容に私たちは期待をもっています。
提言は国(厚生労働省)に手渡され、法案化が進められてきました。しかし、2012年3月13日に国会に上程された「障害者総合支援法案」は自立支援法を廃止することなく、「一部改正」というものであり、骨格提言を尊重したものとはなっていません。
こうした動きに対して、私たちは、「骨格提言を尊重した新法」の制定をもとめ運動を続けてきました。各自治体の議会においては、骨格提言にもとづいた総合福祉法の実現を求める意見書が採択され、全国で180以上となり、多数の声となっています。
国民の暮らし全般が大きく変えられようとしています。障害者分野だけでなく、様々な問題で、人として普通の暮らしを求める裁判が闘われています。他の人権保障を求める訴訟団のみなさんとともに、表記の集会を開催し、共同して取り組んでいきたいと思います。ご支援ご協力をお願いいたします。