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2011.04.01
1993年から2000年までの8年間、日本障害者協議会(JD)の代表を務めた故・調一興(しらべかずおき)さんが生前書かれた論文や随筆(タイトルで600余、紙数では3千枚以上)を、編集委員が読み込みと選抜を繰り返し、64本まで絞り込んでまとめた待望の1冊です。
調さんが結核回復者当事者として始めた運動は、内部障害者の身体障害者福祉法適用に結実しました。その後はさらにひろく障害分野の有力なリーダーとなって運動を牽引しました。
1960年代にすでに保護雇用制度の重要性を提唱されていることや国際比較もいち早く取り込む先進性に瞠目します。なにより、閉塞状況を拓いていくための拠やヒントが豊富で今日の障害分野をめぐる課題と見事に噛み合っています。多くの方に読んでいただきたい1冊です。
☆ 編集:藤井克徳、佐藤久夫、小川浩、河村ちひろほか
☆ 社団法人ゼンコロ 発行
☆ 2011年4月発刊 2,500円(送料別) 四六判・336頁
もくじより…
障害者と労働・ヨーロッパに学ぶことはまだ多く残っている・就労と人権・費用徴収制度の意味・家族主義から脱却した福祉システムの構築を・障害者の中の障害者差別・障害者の範囲を国際基準に・てんかんの福祉法適用へ向けて・欠落している自閉症者の福祉対策・精神障害者福祉の背景と課題・改めたいタテの弊・障害児教育の現状・障害者と消費税・障害等級制度への問題提起・障害者運動、その力量を高めよう
ほか全64編