2010.03.30
原告側、国の動き検証 障害者自立支援法訴訟、奈良地裁で和解成立
障害者自立支援法は違憲だとして、奈良市の小山冨士夫さん(53)が国や奈良市に自己負担をなくすことなどを訴えた訴訟は、奈良地裁で和解が成立した。小山さんは制度改善の履行を国に求めた。
小山さんは和解に先立って意見陳述し、「国が本当に約束を守ってくれるかちゃんと見届けます。二度と障害者を苦しめることがないようにして下さい」と述べた。和解後の会見で「しんどい時もあったが、最後までやると決めたので貫き通した」と話した。
奈良弁護団長の池田直樹弁護士は「憲法のような大きな問題を論じるのに1年余りで決着がつくのは画期的な和解だった」と評価。「国が本気かどうかを見るためにも、今後もかかわる必要がある」と述べ、基本合意の完全実施に向け、国の動きを検証する会議を開くとした。