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2013.11.26
障害のある人に 真によりそう「相談支援」とは…
「一件、16,000円…。相談者がお金に見えてくる…」といった、制度批判を含めた現場の声も聞かれるようになりました。
この間相談支援は、「利用計画」の作成等の事業としてとりくまれるようになり、障害のある人たちの困りごとを受け、共に解決していく=相談支援活動が、単なる事務的な作業に矮小化されてとらえられる場面が多くなってきています。
きょうされん広報・出版・情報委員会では、今の情勢と現状を踏まえ、本来の相談支援とは何なのか、どうあるべきなのかを、実践を通じて再度考えていく必要があるという問題意識から、本ブックレットの発刊を企画しました。
本書では、実際に障害のある当事者を地域で支える、和歌山と埼玉の相談支援センターの実践を紹介。触法障害者の支援や行政との連携の仕方など、具体的な事例を取り上げました。
最後には、相談支援の基本的なあり方・方向性についての提示を、日本福祉大学 木全和巳 教授よりご寄稿いただきました。この間の相談支援をめぐる情勢の特徴と現状を踏まえながら、相談支援の制度の解説と問題点についての整理、「骨格提言」で提起されている相談支援のあり方の提示など、これからの実践への期待が提起されています。
相談支援専門員の方だけでなく、作業所、就労支援の現場やグループホーム等で障害のある人の日々の生活に向かい合っている方にも、ぜひ、ご一読いただきたい一冊です。
~もくじ~
■「相談支援の現場から―さいたま市における実践」
大須田 潤子 (社福)鴻沼福祉会 中央区障害者生活支援センター来夢 相談支援専門員
■「ふたば福祉会の相談支援活動」
山本 峰代 (社福)ふたば福祉会 田辺・西牟婁障害者支援センター「り~ふ」相談支援専門員
■「当事者の声に耳を傾ける―相談支援の原点をふりかえる」
池山 美代子 きょうされん相談支援部会長
■「相談支援をめぐる情勢と相談支援のあり方」
木全 和巳 日本福祉大学社会福祉学部 教授