2013.01.07
障害者自立支援法の廃止を求めた違憲訴訟の元原告・弁護団らは7日、東京・霞が関の厚生労働省を訪れ、同法廃止と新法制定を柱に民主党政権下で結んだ「基本合意」の順守を求める意見書を提出した。
基本合意は3年前のこの日、原告側と当時の長妻昭厚労相が取り交わしたもので、原告側はこれを受けて各地の訴訟を取り下げた。意見書は安倍晋三首相と田村憲久厚労相あて。厚労省の担当部長ら事務方が受け取り、「対応を検討したい」などと応じたという。
元原告側は提出後に記者会見し、「前政権との約束を自民党が実行するかどうか確かめたい」「(今年4月施行の)障害者総合支援法では障害者の権利を十分に保障できない」などと指摘した。
自立支援法は自公政権下の06年に完全施行。原告側は福祉サービス利用に自己負担を求める内容などに反対して裁判を起こし、その後取り下げた。昨年6月成立の総合支援法については、自立支援法の理念や名称の改正にとどまっているとして反発を強めていた。 【遠藤拓】