3月13日「障害者総合支援法案」が閣議決定、国会上程に
これは、自立支援法115条項のうち7条項のみを一部改正したものであり、自立支援法訴訟団と交わした自立支援法廃止・新法制定の「基本合意」を反故にするものです。障害を自己責任とする考え方や、成果主義・市場原理に基づく仕組みは改まらず、政府審議体の総合福祉部会がとりまとめた「骨格提言」とも程遠い内容です。基本理念に入った「可能な限り」の文言は国や自治体の免責条項ともなりえる重大な欠陥ですし、一定の難病を加えただけの「障害の範囲」は、新たな谷間を作り出します。批判の強い「障害程度区分」に代わる支給決定も、福祉サービス体系も、事業運営に過酷な日額報酬制の見直しも先送りされ、とても権利条約批准の水準を満たしていません。
1月厚労省素案提示から、奈良では大車輪の動きが
きょうされん奈良支部は、議員訪問(1月中旬〜)や、民主党中村哲治参院議員との懇談(3月4日)、自立支援法奈良訴訟団の記者会見(3月5日)をはじめ、県下39地方議会の意見書採択(3月19日現在で大和郡山市、御所市、大和高田市、平群町、安堵町、三郷町、川西町、田原本町、広陵町、三宅町、明日香村が採択)にむけ、福祉連合や、地域フォーラム実行委員会などの中心となって奈良での取り組みを進めてきました。きょうされん第35次国会請願署名の紹介議員依頼訪問も多くの会員で県下をまわり、現在、馬淵澄夫、中村哲治、田野瀬良太郎議員から承諾の返事を頂いています。3月18日のプレ地域フォーラムII奈良も、70人を超す参加者が、最新動向を学びあいました。県下多くの団体と一緒に取り組んできた活動は宝物です。
3つの宝物(権利条約・基本合意・骨格提言)を抱きしめて
ねじれ国会の中で、私たちの願う新法を実現するのは容易ではないかもしれません。しかし、障害をもつ人たちが、人間としてあたり前の生活をおくる権利を政争の具や、政治の駆け引きのために値切り、おとしめていいのでしょうか。でも、負けてはいられません。この制度改革のうねりの中で私たちが手にしてきた3つの宝物(権利条約、基本合意、骨格提言)を抱きしめて、国会上程後もあきらめることなく、運動をすすめていきましょう。(小針康子)
私たちの願いを国会へ届けよう!!
奈良支部では1/26(木)に14名が天理駅でがんばるDayを行いました。天理教の参拝者の方も多く、1月の半ばの寒さも吹き飛ぶほど沢山の協力をいただきました。多くの人が署名をしてくださるので取り組んでいてすごく楽しかったです。仲間も自然と笑顔&大きな声で呼びかけていました。結局、天理駅では157筆16,482円が集まりました。他にもこッから・リベルテ・コスモスがそれぞれ単独で街頭署名をし、「私たちの思いが新法にきちっと反映されるように!」と訴えました。第35次国会請願運動は5月まで続きます。引き続き皆様のご協力をお願いします。(竹田悦子)