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去る2月11日、奈良支部研修会が、コミュニティワークこッからで行われ(約30名の参加)、8日後には、障害者権利条約が日本において発効されるというタイムリーな日程での開催となりました。はじめに、同作業所づくりの原点を描いた「働くなかでたくましく」を鑑賞しました。(きょうされんから発売中)
次にきょうされん常任理事の塩田千恵子氏を招き、「働くなかでたくましく」を追求する実践を考えようと題し講演をしていただきました。情勢報告では、4月から見直される総合支援法の障害支援区分の説明、グループホームとケアホームの一元化と夜間支援加算の問題、精神科の「病棟転換型居住系施設」の動き等が報告され、障害者の地域生活のあり方についてこれからどのような議論がされていくのか、さらに注目していきたいと思いました。
本題の「働くなかでたくましく」の講演内容ですが、“重い障害のある人が労働なんてかわいそう”、“働くなんてできないだろう”と考えられてきた社会を、共同作業所運動が少しずつ変えてきたこと、権利としての労働保障を追及してきたきょうされんの大切な理念を学びました。
◇ 働くことは社会とつながっていること
◇ 働いて給料を得ることの意味
◇ 主体的な、能動的な活動の中でこそ人は成長し発達する
◇ 働くことは「はたを楽にする」こと(あてにされる自分を実感する)
◇ 集団労働を通じて、個人が切り離された労働ではなく、つながりあえる労働を
という内容で話は展開していきます。
きょうされん奈良支部の会員は、日中活動や労働を中心とした事業所が大半を占めています。それぞれの障害特性は違うものの、障害のある人が働く姿というものをしっかりと社会にアピールしていかなければならない役割を再確認する研修となりました。(杉原郁美)