十津川村は奈良市内から村役場まで車で約3時間かかります。また、日本一広い村なので、村を南北に縦断するのにも約1時間半かかります。しかし、公共交通機関はバスしかなく、自家用車に乗れないと、生活の維持が困難になります。こういった環境で暮らしていると買い物や通院そして気分転換を特に障害のある方や高齢者にとっては、そのひとつひとつが簡単ではありません。このような状況から通院の中断による病状の悪化、そして入院に至るといったケースは少なくありません。
また、日中活動の場や居住施設等の社会資源も少ないため、退院後の生活が組み立てにくいため、長期入院となってしまいます。私たちはそういった山間地特有の環境ゆえに、諦めたり我慢したり、その人らしく生きにくい現状にひっかかりを感じていました。
そこで一念発起、村の人たちにとって『ほっ』とできる場所、何か困ったことがあれば気軽に相談できる場所、いろんな人が交流できる場所を作りたい!と、平成26年10月に地域活動支援センター(Ⅲ型)を開所し、現在は5名のメンバーがスタッフと共に活動をしています。
もともと喫茶店をいているので、一緒にお店の仕事をしたり、菓子の試作をしたりしています。 また、月に1回は皆で季節を感じに外出しています。これまで、ブルーベリー狩りや収穫祭等をしました。これからは、ミィーティングやチャレンジを重ねながら、障害のある人や高齢者の方たちや、村の人に役に立てる活動をメンバーと共に創っていきたいと考えています。ちょっと遠いですが、十津川に遊びに来てくださいね。 (上垣 智一)