1日目に参加しました。
西澤氏の基調報告「障害者施策の最新事情」では、東日本大震災の避難先の状況や対応が問題になっていることが報告されました。もちろん「ディーセントワーク DECENT WORK」の言葉も出てきました。これまでTOMOの記事を読んだことしかなく、「働きがいのある人間らしい労働」って?「はたらく」って?わかるようで全然わかんない、と考えることを後回しにしていました。私はこの研修で何を学んだのだろう…と思い、とりあえず英和辞典を引いてみました。「働きがいのある人間らしい労働」という意訳ではなく直訳を知りたかったのです。辞典には意味が列挙されています。「きちんとした」「下品でない」「まあまあの」…「decent wages 世間並みの賃金」!私は驚きと勉強不足を痛感しました。「decent」と「wages(賃金)」がセットで使われ、それが例文になるほど当たり前に使われていること、しかも14年前に発行された英和辞典にすでに載っていること。
「ディーセントワーク 働きがいのある人間らしい労働」が、わかるようでわからなかったのは、この言葉の意味だけを考えていたからでした。この言葉が使われるようになった理由やこれまで置かれてきた障害をもつ人の「はたらく」環境、この言葉に込めた思い、そこから障害者の権利条約や総合福祉法に繋がっていくのだと少し整理ができました。
そこで安居楽業ゼミナールを振り返ってみると、今日の特別支援学校のパンフレットで、生徒が育んでいく力よりも一般就職率や製品の品質の高さが学校の特徴として挙げられていることへの危惧(丸山啓史氏)、障害をもつ人がはたらく現場で雇用条件、賃金面などから「はたらくを支える」西内氏、土井氏、石口氏の報告と、「はたらく」にはいくつもの面があり安居楽業ゼミナールに多くの講座があることが納得できます。
川野 美幸