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「初めてきょうされん大会に参加して」(大西 郁栄)
きょうされん全国大会に参加して初めに感じたことが、仲間の参加人数の多さです。以前勤めていた施設からも別の全国大会に参加したことはありましたが、それは職員対象のものであったため、今回、会場に着くと全国各地の仲間がたくさん集まっていたことにとても驚きました。全国大会のためにお金を貯めて毎年参加されている作業所があることを聞き、仲間自身が強い関心を持っていることを知り全国大会の凄さを感じました。
私が一緒に作業をしている65歳を迎えた仲間が「今までと変わりなく通所したい」と希望されていたことをきっかけに、歳を重ねた仲間が今までと同じように仕事ができなくなった時にどのような支援ができるのだろうか?健常者であれば65歳で定年を迎えるのが一般的ですが、障害者は65歳を過ぎても働き続けるのはどうなのだろうか?と考え、「高齢期」の分科会を選びました。分科会の中で一番印象に残ったことが、『青年期・成人期の実践が土台となり高齢期が切り開かれていく』ということでした。65歳となり制度が使えないからどうしようか?と考えがちですが、本人は65歳の誕生日を迎えた時から、急に何かが変わるわけでもなく、今までの経験や行ってきたこと、大事にしてきたことなどを踏まえることが必要だと改めて考えさせられました。
障害者の『働く場』は作り出されてきたが、その他の経験は少ないという話を聞き、高齢期を迎えた障害者がいつまでも働きたいと願うのは、働くこと以外なかった為、そのように思ってしまうのではないかと感じました。障害があっても当たり前に働くことも大事ですが、それだけでは障害者の豊かな生活の実現には不十分で、働くこと以外に様々な経験を保障する支援も同時に考えることが私自身の課題でもあると思いました。