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一日目 情勢学習と各支部の情報交流。
和歌山支部の防災の取り組みの報告
わされん(和歌山支部)の防災に関する取り組みは、わされん防災委員会の平澤学氏が講演されました。2021年度末に防災基金運営規定(目標額100万円)を作成しています。県内5ブロックに分け、各ブロックからの委員で構成し情報交換・意思疎通の向上・一緒に課題に取り組むなどで県内のエリアを
繋いでいます。
また、わされん防災アンケートを2022年9〜10月に実施しています。目的は①地域や立地条件を知る、②各事業所のニーズや心配事・訓練等の備え・備蓄品などを知る、③協力できる部分の模索、などがあります。
和歌山県の防災・減災対策を知り、わされん防災委員会は①アンケート結果を参考に今後の方向性の具体化を計る、②各ブロックの窓口となり情報の伝達者となる、③各事業所の課題等に寄り添い解決策を共に探る、など考えておられます。
二日目 ハートフルハウス創(HAJIME)の見学と利用者の体験発表
ハートフルハウス創(HAJIME)は大正8年頃に建てられた贅を尽くした日本家屋で、有形文化財に指定されています。引きこもり支援は、引きこもりの原因が分かりにくく、生活のしづらさや困窮状況は皆変わらないとのこと。縦割り行政の中では支援の助成を得ることが難しく、しかし、急を要する課題が山積しています。引きこもりは、社会構造が作り出した社会問題と考える、とのことです。その中で、支援者はいかに利用者の信頼を得るか、に心を砕いておられました。
利用者の体験談では「創(HAJIME)にメールで問い合わせ、細い糸を繋げたいと思った」とありました。また、「当事者のちょっとした変化を、近過ぎず遠過ぎない距離で見守ってほしい」とも語っておられました。「ただ息をして“生きる”のではなく、活き活きと“活きる”の両方があって“生活”という言葉になると思う」というお話に納得できました。
コロナ禍では「巣ごもりは良いことで、引きこもりは批判されがちです。引きこもりに変わる良い表現があるといいと思う」との意見に深く頷けました。
研修中に、北海道のグループホームで結婚を希望する利用者に不妊手術の要請をして8件のカップルが承諾していた、とのニュースが舞い込みました。優生保護法問題を全面解決すべく活動している私たちにとって、驚愕のニュースでした。渦中の法人は「強制ではない」との見解ですが、私たちから見ると、「強制とは言わなくとも、強要ではないか」と考えます。まだまだ日本の障害者支援の薄さを感じました。今後どのような運動が必要かを議論しなければいけない問題と考えました。
(支部長:麻 まり)