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国会請願署名の取り組みに向けて、情勢学習会を開催しました。
今回は、ゲストスピーカーのお二人をお迎えして「消費税は本当に社会保障費に使われるのか」「奈良県における医療・国保の実情」をお話しいただきました。
消費税は「社会保障に使います」といった「目的税」として設計されておらず、全部一般会計に入っています。しかも、増税したけれども大企業法人税の減税に使われ、
国庫は増えていないということでした。所得税も消費税導入と共に減額。労働者の低賃金化に拍車がかかり、物価もあがるという国民に社会的弱者に負担を強いる構造となっています。本来の税制は応能負担であるべき、ということを強調されました。
奈良県の社会保障の改悪は、全国でも先駆けて行われています。奈良県医療費適正化計画という名のもとに、地域医療構想で病床数の減少、奈良県国保統一保険料による保険料上昇など、県民のくらしが脅かされている実情が示されました。この6年間で国の社会保障費の3兆円以上がカットされました。そのような中、奈良県統一国保見直し意見書は、大和高田、御所、川西、河合町で採択。地域別診療報酬反対意見書は、大和高田市、川西町、川合町で採択など、県内での運動が進んでいます。立ち返るべきは「憲法」であることを確認しあいました。
障害福祉分野では、次期報酬改定見直しに向けての運動に取り組んでいます。
多くの事業所で取り組んでいる「送迎」。単なる送り迎えにとどまらず、体調不良の利用者を送迎したり、自宅まで行くことで家族とのコミュニケーションを図るなど、「送迎を通じた支援」を行っていますが、国は削減しようとしています。
また、10月から実施された「特定処遇改善加算」は安すぎる福祉施設の職員の給料を上げる目的で作られましたが、実際は職員集団の分断を招きかねないものでした。また、消費税を上げないと加算も増えないと言っているようなものであり、増税ありきの加算ではなく、基本報酬の底上げを求めていく必要があります。
このような国、県の動向をしっかりと見据え、本当に障害のある人にとっての
「はたらく」「くらす」を守るため、国会請願署名に取り組む意義を参加者が持てました。