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★初めての意見陳述、勇気を与える原告小山冨士夫さんの訴え★
7月14日10時30分から奈良地方裁判所第101号法廷において障害者自立支援法奈良訴訟の第1回口頭弁論がおこなわれました。早くから傍聴券の抽選を待つ人たちがロビーに集まり、70の傍聴席は満席でした。
最初に全国弁護団長の竹下義樹氏から自立支援法の成立そのものがいかに異常であったか、応益負担によって自立と社会参加が阻害される中、障害を持つ人が裁判を闘うのにはいかに大きな決意を要するものなのか、全国の動きも含め陳述しました。
続いて原告の小山冨士夫さんが、コミュ二ティーワークこッからでの紙すきの作業を誇りを持って語り、仕事をして給料をもらい、自立するために働いているのになぜ障害者だけが利用料を払わなければいけないのか!と訴えました。
月13000円の工賃と障害年金、年老いた父からの援助で苦しい生活を送っている実態も話されました。1割負担ともなれば退所せざるを得なくなり、また精神的に不安定な生活に陥ってしまうことの不安を述べました。しっかりした声で傍聴にきていたたくさんの障害者に勇気をあたえる訴えとなりました。
その後、奈良弁護団の佐々木育子弁護士が、違憲・違法の根拠を示し、下市中学校の入学拒否事件にも触れながら、「自己責任論」の欺瞞を明らかにした陳述を行いました。次回は被告側からの弁論もおこなわれます。第2回裁判の期日は9月14日(月)10:30と決まりました。
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★100人もの心強い応援団が! 熱気あふれる報告集会★
会場の教育会館には『障害を個人の責任にする法律は間違っています!』の横断幕が掲げられ、小山さんへの応援メッセージが色とりどりに書き込まれた寄せ書きが参加者の目に飛び込んできます。
東京から駆けつけた全国弁護団藤岡毅氏が全国情勢と訴訟の意義を話され、奈良弁護団長の池田直樹弁護士は今裁判の要旨をわかりやすく報告されました。原告小山冨士夫さんの「緊張しましたぁ」とホットな感想も参加者に暖かく伝えられました。
その後はフロアからの熱いメッセージがほとばしり、視力障害の方、精神障害のメンバーさんたち、こッからの仲間、家族、民医連、奈良市教組、精神家族会、障害者協議会など次々と発言がありました。「僕も原告になります!」と力強い決意も上がり、熱気に包まれました。
奈良教育大の玉村公二彦教授は障害者権利条約の問題とあわせた発言もされ、今後学習活動なども旺盛に行っていこうと提案されています。福祉連合会長の藤井正紀氏がまとめの報告をおこないました。会場外では小山さんの絵を使用したクリアファイルが飛ぶように売れ、勝利する会の結成にむけて機運たかまる報告集会となりました。(勝利をめざす奈良の会事務局長 小針康子)