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~JDFいわて陸前高田市障害者実態調査に参加して~
8月16日から1週間、被災地支援に入りました。行方不明者を併せ、2000人近くが犠牲となった陸前高田。市役所・消防署等が全壊・流失し、市職員1/3が亡くなるなど、行政機能が大きく失われた中で、復興にむけた果敢な取り組みが行われています。その一つが、「JDF被災地支援センターいわて」と取り組む障害者訪問調査です。市内1300人の対象者をすべて訪問し、被災状況、震災前後の生活の変化、要望等を聞き取り、市障害福祉計画や、防災計画に反映させるものです。
私が入った週からは、精神分野の調査が始まりました。地元の社協職員や圏域マネージャーも訪問します。何より長期入院の方が多く驚きました。高齢の親との2人暮らしで食事や衛生面の確保ができない方、仮設生活で障害が重症化している方、通院もデイケアも大船渡まで行かなければならない状況、被災地の障害のある人たちがおかれている厳しい現実が浮かび上がります。流失・不明の方も多く、震災の直接的な被害だけでなく、避難生活の疲労や震災のショックで体調を崩すなどで亡くなった方もおられました。出稼ぎの多い地域であるため、都会での重労働の合間に片付けや安否確認に通い詰めるうち、脳梗塞などで倒れ、障害を負った方も複数いました。
対象者のうち900人は65歳以上の高齢者で、障害の状況とあわせ、介護認定の状況も把握します。昭和8年の三陸大津波を経験された方もおり、2時間近く「お茶っこ」をいただきながら傾聴することで、ようやく「暮らし」を語ってくださいます。が、要求はなかなかでません。障害を地域に知られたくない、限界まで家族で支え続ける・・・・山間部では、社会福祉の原点に立ち返るような経験をいくつもしました。緊急度の高い方々については、市保健師や、福祉課と協力しながら対応をすすめています。本当の支援はこれから。福島南相馬支援とあわせ、一人でも多くの派遣をお願い致します。(小針康子)
きらら女川の再建にもご協力ください。
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