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障害者総合支援法が、第180国会で成立(民・自・公賛成、みんな・共・社反対)
衆院厚生労働委員会での審議はわずか3時間。自民党議員も、公明党議員も「これは自立支援法の一部改正と理解してよいか」と確認質問するほどの中身でした。政府審議体である総合福祉部会の「骨格提言」はほとんど無視され、みんなの党の「これでは基本合意に反するではないか」という質問に、法務大臣はまともな答弁ができませんでした。
なぜここまで、自立支援法の廃止を拒むのか、裁判所での和解調書も、マニフェストも、閣議決定も、首相・厚労大臣の国会答弁も反故にできるのか。全国で戦われている人権裁判、社会保障裁判に与える影響を感じざるを得ません。
基本合意を破るな、骨格提言に基づいた徹底審議を!国会前集会にのべ5000人超え
国会前で4月から連続して取り組まれた「路上集会」には、全国からのべ5000人が集いました。奈良からも4度参加し、奈良訴訟元原告の小山冨士夫さんはじめ、「あかつき」(奈良利用者部会)メンバーもマイクを握って訴え、その姿がネットTVで配信されました。難病連や、ろうあ連盟、DPI、障全協など多くの団体と連帯して取り組んだ2ヶ月に及ぶ行動は、これからの運動の足がかりになるでしょう。
附則第3条 3年後の法見直し8項目を確実に検討させるために
「骨格提言を尊重した新法制定」を決議した地方議会は200を超え、無視できない世論となり、これらを背景に、総合支援法の施行後3年を目途に、支給決定のあり方やサービス体系、意思決定支援や、ハ゜ーソナルアシスタンスなど「所要の措置を講ずる」ことが付け加えられました。また、障害者政策委員会に藤井克徳氏、竹下義樹氏など推進会議のメンバーが任命されましたが、各都道府県、政令都市での合議体作りも今後地方で重要な運動の柱になってくるでしょう。(小針康子)