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8月7日から1週間、2度目の南相馬支援に入りました。4月に初めて入ったときは、物流も十分回復してない中で、在宅重度障害者の訪問調査を行い、避難生活の矛盾をありありと感じましたが、今回は震災から5ヶ月経ち、事業所再開にむけての支援が中心でした。派遣された「ほっと悠MS」は、精神の事業所ですが、被災したあらゆる種別の障害者が受け入れされ、狭い室内に35人がひしめき合って仕事する状況。支援期間中も、通所希望者が毎日のように相談に訪れ、利用者自身の生活相談も持ち込まれ、職員は息つく暇もありません。原発の影響から若い職員が次々離職し(6事業所職員30人だったのが、3人まで減)全国からの支援員が1週間交代で入ってなんとか現場を回しています。実践上色々制約はありますが、それでも、仲間たちは元気に通い、しんどさを時にはぶつけながらもアルミ缶回収、下請け作業などを心の拠所に頑張っていました。休み時間に聞く借り上げ住宅2間での暮らし、不便な仮設住宅のこと、健康や、将来の不安等々改めて被災地の深刻な実態を知ることとなりました。また、原発から10Kのところにあった双葉町「さくら」が新たに二本松市で事業再開。暑い中、除染のための土の入れ替え、市外各地に散らばる避難所や仮設住宅を回っての仲間送迎に、支援チームは汗を流し、1週間の支援を終えました。
今後も10月までJDFを通じて人的派遣を続けます。また、きょうされん災害支援募金(目標1億円)が現在600万円を超え、その第2次助成を未加盟の事業所も含め被災3県で行いました。復興への息長い支援のために、募金、被災地作業所商品へのご協力をよろしくお願いします。
文責 小針康子
台風12号による被害の状況について(9月11日現在)
9月到来した台風12号による被害は、県内でも十津川村や天川村、五條市大塔町などで土砂崩れや浸水によって大きな被害が出ています。被災された皆様に対しまして、心からお見舞い申し上げます。
奈良県内では今のところ障害児者に関連するところでは、建物や人に大きな被害はなかったようですが、隣の和歌山では東牟婁、新宮、紀伊勝浦などを中心に障害当事者の家族や障害児学校、作業所、施設で大きな被害が出ています。
十津川村の「こだまの里」は、きょうされん映画「ふるさとをください」上映でお世話になった施設ですが、施設や人的な被害はないとのことです。職員の方も道路寸断で数日は職場に行けない状態でしたが、7時間かけてようやく到着されました。ただ、療育手帳を持っていない利用者の一部については、まだ連絡が取れていないとのことで安否が心配されます。また、十津川には34人の精神保健福祉手帳保持者がおられ、県でかかっている病院も把握できるため早速、薬を患者さんのところへ届けるよう手配がされました。ヘリコプターで8日には「こだまの里」の利用者さんにも薬が届きました。
今後、きょうされん奈良支部としては、他の障害者団体とともに、状況把握をしつつ、県に対して、災害時のための衛星電話の設置や、運営費補助の問題などを要望していく予定です。
文責 小針康子