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平成26年4月からいよいよグループホーム一元化が実施されます。
一元化のポイントともいえるホームヘルプ併給のあり方やサテライト型住居等は、まだまだ見えてこない部分も多く、当面は良くも悪くも一元化による変化は断片的なものになりそうです。
そういった中で、平成26年度障害福祉サービスの報酬改定案が厚生労働省より示され、突如グループホームの今後の夜間支援体制加算についての大きな転換が示されました。
具体的には、夜間に夜勤体制であるか、宿直体制であるか、その他(連絡体制・防災体制確保型)であるかによって、報酬が大きく変わります。夜勤体制をとらない場合には大幅な報酬減となる事業所が多数かと思われます。
きょうされんは、居住支援部会を中心に緊急事業所アンケート実施、要望書の提出、厚生労働省との懇談等を行いました。夜間支援体制加算の減額率が30~70%である事業所が多数存在し、増額事業所は1箇所のみというアンケート結果が出されました。
こういった状況の中でこの4月から導入というのは、拙速といえるのではないでしょうか。
今回の改訂については、示された告示案そのものの評価、導入するプロセスの評価、そもそものグループホーム夜間支援のあり方についての考察、グループホームの今後の社会資源としてのとるべき立ち位置(今後の労基法や消防法などとの折り合いを含め)など、多くの視点から捉えることが必要だと思います。
共同生活住居の安全性や運営基盤の確立は強固にしていかなくてはならない一方で、あくまで入居される方お一人お一人にとっての家です。
今後のグループホーム改定は、この一見相反的な事を両立させていく方向での改定であっていただきたいですし、その実現に向けて事業者として努力したいと思います。(藤井浩司)
(注)2014年2月18日付 きょうされん居住支援部会
「ケアホーム運営影響緊急調査報告書(第1次分)」
2014年2月21日付 きょうされん居住支援部会
「2014年度報酬改定におけるグループホームの夜間支援体制加算の見直しに対する見解」
2014年2月末日発行 きょうされん居住支援部会発行「きょうされん 居住支援部会レター(臨時)」