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今回は、コミュニティーワークこッからで17年間にわたり、ボランティア活動をされている金春芳子(こんぱる よしこ)さんにお話を聞きました。金春さんは御歳77歳ですが、元気いっぱい、明るく、笑顔がとっても印象的な方です。
金春さんという聞き慣れない名字は、能楽の金春流の家元に由来しています。金春流とは室町時代から伝わっている流派の1つで、奈良春日大社・興福寺に奉仕したことで奈良の土地に根付くことになったと考えられています。金春さん家系は現在も奈良を守る方々として、その歴史を受け継いでおられ、重要無形文化財保持者という称号も持たれています。
その中で金春さんは、家庭では能楽の舞台を演じるご家族を支える裏方の仕事をしながら、保育士の仕事も長年続け定年退職後、友人の紹介で、ボランティア活動を始めて今に至ります。こッからでは、無認可作業所の頃から紙すきの作業を利用者の方々と一緒にされています。「以前は狭い場所で肩を寄せ合って作業をしていたけど、それも楽しかった。」という思い出も話して下さいました。
歴史ある家庭を支えるという大役を担う忙しい生活の中でも、ボランティア活動を続けている魅力とは何でしょうか?という問いに、「家庭以外に自分の世界を持つことは気分転換になり、とても大事なことです。利用者の方々は純粋で、心の優しい良い人ばかり。ここに来ると良い気分になる。癒しなんです。幸せですよ。」と、キラキラとした笑顔で話されます。利用者の方のたくさんのエピソードも、ボランティアさんだとは思えないくらい話して下さいました。
最後に、金春さんが今後してみたいことはありますか?という問いに、「もうたくさんしてきたから…」と謙遜しながらも、「みんなが元気で笑顔で過ごしていればいいなー」と、自身も満面の笑みで話して下さいました。(奥村恵理)