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★歴史の扉を開けた障害者自立支援法訴訟団 国と基本合意文書を調印★
2010年1月7日、訴訟の原告は政府との間で基本合意文書を交わしました。自立支援法廃止を政府が文書で表明し、原告に確約したのです。14地裁71人の原告の勇気と行動が歴史を動かしました。
この日調印の直前まで4時間以上にもわたる全国の訴訟団、勝利をめざす会の会議が行われ、奈良原告の小山さんも参加しました。自立支援医療の応益負担が予算化されなかったことや「反省」の文言等色々な意見が出ました。
しかし、政府が、現時点で「廃止の確約と新法制定」し、「違憲訴訟を提訴した原告の思いに共感し、真摯に受け止める」「介護保険との統合は前提としない・・・」等精一杯の歩み寄りをしていることも原告は受け止め、残された課題は今後の運動に引継ぎ、新しいステージで新法つくりに向け頑張っていくことを決意したのです。
1月12日第1回制度改革推進会議のメンバーに訴訟団団長の竹下義樹氏、めざす会世話人の藤井克徳氏も招請されました。調印式は、厚生労働省講堂で行われ、原告の言葉に改めて参加者は涙しました。
本訴訟は、今後各裁判所で勝訴的和解を勝ち取ることに全力をあげることになります。奈良では3月29日の奈良地裁での第4回公判にむけ、早速動き出しています。 <写真は調印式で長妻大臣と握手をする小山原告>
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★奈良訴訟 第3回口頭弁論期日報告★
12月21日、この日はNHKのテレビ取材も入り、あふれる傍聴者がロビーで見守る中、第3回公判が行われました。原告は現行自立支援法の制定過程がいかに異常であったかを陳述。法施行後負担増となった障害者が8割を超える厚労省発表にも触れ、主張しました。
被告国側の代理人は、国の「廃止」方針への転換をうけ、当裁判では主張を保留し、原告側に「反論しない」姿勢を明らかにしました。その後の報告集会では、最新情勢、政府協議の内容などを池田弁護団長が報告しました。次回第4回公判は、3月29日(月)1:30開廷。奈良地裁101号法廷で行われます。(勝利をめざす奈良の会事務局長 小針康子)
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★12・18福祉連合による県への要望懇談会★
障害福祉連合協議会は先に提出していた、「平成22年度奈良県障害福祉関係予算要望書」に基づき県への要望懇談会を持ちました。
懇談会は、12月18日に県庁会議室で開催され、県からは県障害福祉課及び健康増進課から課長はじめ担当者8名が参加しました。
福祉連合からは11団体の代表が参加し、藤井正紀会長が、「障害者自立支援法の廃止や新法制定が表明されているが、具体的な内容は不明で早急に予算を伴う具体案を提示するよう国へ要望してほしい」、「県への要望は16項目からなる具体的な要望事項をあげ、県当局としての障害関連諸政策を前進させるよう強く要望しました」。
また知的協会、重心守る会、育成会、肢体父母の会、精神関係者からも切実な要望が語られ、「お金がない」とするこれまでの県の態度を改めるよう要望しました。
これに対して古市障害福祉課長は、国に対しては政権交代で予算要望方式が変わったが引き続き努力している。また県への要望事項に対しては丁寧に答えてくれました。ただ具体的な予算については、これまでの姿勢を大きく変えるまでにはいたりませんでした。
また県が実施したアンケートは、約40%(約12,000件以上)が集約され2月には報告できることを明らかにしました。またCHやGHについては県全体の定数に達していないこと、入所施設の新法への移行問題、障害医療費、児童分野、バリアフリー問題等についても言及がありました。
また当事者や福祉関係団体との話し合いは継続して行いたいと述べ、福祉連合と懇談を引き続き行うことを明らかにしました。(きょうされん奈良支部副支部長 藤井正紀)