野迫川村、十津川要望行動
奈良県社会保障推進協議会が毎年実施する「自治体キャラバン」
(全39市町村への要望活動)に参加し、野迫川村、十津川村に訪問しました。
野迫川村では、中本副村長が人口420人の村の社会保障問題について語られました。
小中学校合わせて20数名で、給食費、医療費は無償。村内に高校がないため、中学を卒業すると村外の高校に通うため、下宿などをして通学すること、高齢化で民宿も閉鎖が相次ぎ、林業も不振であることなど、人口減の歯止めが利かない現状と、産業の衰退の現状を話されました。
しかし、ドクターヘリを設置したり、グループホームを指定管理で村費から運営したり、安心して生まれたときから最後まで住み続けられる村づくりのため知恵を絞っていることが紹介されました。
また、十津川村では、高齢者福祉住宅6戸を若者も住めるモデル集落として新築したり、
教育大、女子大と協力して酒米を育てるなど、村の活性化を図っていることが話されました。
今後支部として、フィールドワークなどを行い、地域づくりなどについて考えていきたいと思っています。 (島)
近畿北陸ブロック一泊研修会
毎年12月に、近畿北陸ブロックでは、支部持ち回りで一泊研修を行っています。今回は兵庫での開催となり、1日目はブロック会議、2日目は淡路島にある事業所に視察に訪れました。
ろう・難聴者の人たちの特別養護老人ホームである「ふくろうの郷」では、89歳の黒崎さんによる戦前・戦後の生活について、現在に至るまでの人生談を手話によりうかがうことができました。
障害を持った子を産んだとして母に暴力をふるい続けた父の話。大阪空襲での被災。お金もなく、食べることもままならない生活のため、スリを働いて刑務所に5回は行ったこと。ヤクザに拾われたこと。生きるためにたばこの吸い殻を集めて「再生たばこ」を販売したこと、靴磨きの技術を同じろうの夫婦から学び、大阪で生計を立てようとされたことなど、波乱万丈のお話しに打ちのめされました。
まさに、障害と貧困の社会問題のすべてを背負ったといえる人生談でした。
「日々の業務に追われている」とどの現場からも悲鳴に似た声が聞こえますが、事業所の中では知りえないこと、学びえないことが一歩外に出ることで得られます。理念を共有できる仲間とともに語り合うことで、新たな発想を実践・運動に取り入れることもできます。そのような、創造的な一泊研修となりました。