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『障害者イズム〜このままじゃ終われない〜part1 自立への2000日』
山梨県内の40歳目前となった3人が、施設や家族から、『自立したい』と声を上げ、自立に向かって動き出すドキュメント。
パッと見る限り、私から「無理」と言葉が浮かぶほどの重度の方々。それでも本人達は「他人の手を借りてでも自立したい」と、欲求を実現する思いも強い。
日原さん 独自の方法で、服を着たり、調理したりとたくましい。見ている方はハラハラ。
『NPO法人自立ネットワークやまなし』を起ち上げ、自立の支援を行っている。日原さんの温かさ・障害に負けない強さ・人への思いやりが大きいから、前に進んで行けるのだろうか。
小池さん 自分の体を電動車いすに縛り、顎を器用に使って車イスをコントロールしている。
自立するにもお金が必要で、役所に障害者年金+生活保護を申請したが、やんわり断られてしまう。東京の方の情報で、断られるのはおかしいことに気づき、また役所へ行くがけんもほろろ。「山梨では暮らせない、東京だったら制度が違うから暮らせる」と思いを馳せるが、家族の反対、仲間から『地域で暮らして』と声がかかる。『脳性麻痺による身体障害者の平均年齢は50歳』という俗説が心に重圧になり、本人は自立を急ぎたいがなかなか決められないことに苛立ちを感じている。
中込さん 障害者施設に暮らして20年。自分の時間がほしいと自立を始める。電動車イスの乗り方や1人で東京へ行けるかなど試練いっぱい。1人暮らしのため、家を探すがなかなかない。役所から「単身者はだめ」と言われる。
『障害の重度・軽度問わず、地域の中で暮らし自立生活していくことが、健康な方々への理解される近道だと思います…』と県知事宛に手紙を出す。
思いが伝わったのか、ようやく家が見つかる。ホームヘルプ・家族の支援があり、自立に成功する。自立を目指して早6年経っていた。
『自立』に向けた思いが、様々な仲間の支援で動きだし、本人達の熱意も込められ、現実へ1歩1歩と近づいていく様子が感じられた。
生活介護 ほっとはーと
前 史範