「ぼくは、去年の4月1日に障害者の応益負担をなくしてほしいと国と、奈良市を訴えました。自立支援法になって、応益負担がとられることになって、僕はすごく苦しみました。お金がなくなって、不安になりました。なんで障害者だけ、働くのにもお金を払わなければならないのか、絶対おかしいと思いました。作業所をやめていく人もいました。裁判は、むずかしい文章もあるし、大丈夫かなと、心配もあったけど、いろんな人が、ずっと僕を支えてくれてなんとかここまできました。みんな、応益負担はおかしいといってくれました。がんばって、と、言ってくれました。耳の聞こえない仲間も傍聴できるように手話通訳をおいてもらいました。途中でしんどくなる人も部屋を出れるように開けてもらえるようにしてもらいました。
1月7日、ぼくは、東京で長妻大臣と握手をしました。全国の原告と国が、約束をしたのです。長妻大臣は「自立支援法を廃止します」といいました。「心から反省します」といいました。ぼくは、うれしかったです。
新しい法律は障害者が地域でどういう暮らしがしていきたいかぼくらの声をよく聞いてつくると約束しました。どんな法律になるか期待しています。4月からは応益負担がなくなります。ヘルパー代もお金がかからなくなります。奈良市のサービスも無料になりました。とてもうれしいです。裁判をやってよかったーと思いました。もっともっと仕事をがんばりたいと思います。ヘルパーさんと料理も覚えたいと思います。給料で、釣りにも行きたいです。
でも、障害者の医療費は応益負担のままです。無年金で苦しんでいる仲間もいっぱいいます。ぼくは、国が、本当に約束を守ってくれるかちゃんと見とどけたいと思います。二度と障害者を苦しめる事がないようにしてください。どうか、よろしくお願いします。」