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2007年9月25日、佐賀市で一人の青年が作業所から自転車での帰り道に、停車中のバイクにぶつかり転んだところ、警察官5人に取り押さえられ死亡する事件が起こりました。彼の名前は、安永健太さん。25歳でした。
2013年8月28日、京都市で「障害がある人の人権と地域生活を考える関西フォーラム~安永健太さん死亡事件の真相究明を求めて~」が開かれました。このフォーラムでは、事件を通じて障害をもつ人の命と人権が守られる地域社会のあり方について考えました。
事件は、付審判が通り警察官一人が罪に問われましたが、無罪となりました。いまは佐賀県を相手取り民事裁判を起こし、来春にも判決がでます。
フォーラムでは、遺族から『転んだ健太さんに警察官が、「何しよっと」ではなく、「大丈夫か?」という言葉掛けだったら、この事件は起こらなかったのではないか』と悔しさを滲ませました。
またシンポジウムでは、事件には至らなかったが似たような経験をされた方が多くいることや障害のある人を知ってもらおうと交流を深めるなどの実践が報告されました。
事件から6年が経つ今、障害のある人が身近にいる世の中になっているでしょうか。地域で当たり前に暮らしたい。それは、わがままではなく権利です。わたしもその権利が守られるよう、実践を振り返りながら世の中に発信していきたいです。(山田歩)