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初めに、西村全国理事長からの情勢報告があり、主に障害者雇用水増し問題・旧優生保護法による強制不妊手術の現状に関する報告がありました。自分で新聞を読んだり、ニュースを見るだけでなく障害に関わる問題について深めることができました。
続いて65歳問題について、各県の課題と現状の報告。どのような対策を行っていけばいいかを話し合いました。65歳問題とはそもそも65歳になると障害福祉サービスから介護保険の適用になり、今まで通っていた障害者施設に通えなくなったり、ヘルパーの支援を無料で受けれなくなったりする問題のことです。65歳問題に関して共生型サービス事業所を利用するか否かは、「共生型サービス事業所の利用を義務付けるものではない」とあるにも関わらず、市町村の裁量にゆだねられてしまう部分が大きい いう問題がありました。対策としては、「具体的な内容(利用意向)を聴き取りにより把握した上で、適切に判断することとしている。」という厚労省通知を相談支援専門員がきちんと理解した上で調整をする。といったことが挙げられました。
夜の交流会では、滋賀支部のサンタにコスプレをしたサンターズからのバンド演奏があったり、各支部からアピールタイムなど大いに盛り上がり、2次会の居酒屋では情勢のことで話を深めるグループや、お酒をひたすら飲むグループなどがあり2日目に備え英気を養いました。
2日目は、障害者支援施設あかねの施設見学をした後、「東近江圏域サービス調整会議(自立支援協議会)のしくみと、きょうされん会員法人が果たしてきた役割」というテーマで話していただきました。サービス調整会議ができてきた経緯から始まり、現在の取り組みまでがありました。サービス調整会議は、東近江圏域という広範囲でありながらさまざまな事業所が参加しています。部会が7つあり、それぞれで課題を検討していたり、警察へ障害理解を深めるために職務質問のロールプレイを行う。印象的だった取り組みは「よかよか事業」というものです。休日の過ごし方が安定しない方を対象に余暇活動を行うというもので、内容はお祭りや日帰り旅行などです。そのなかでも印象的だったのは、養護学校の卒業生が、それぞれバラバラの施設に行ってしまいなかなか会うことができなくなってしまっても「よかよか事業」で再会できた、という話です。本来の余暇活動を楽しむという目的で行っていた事業に付加価値として新たな価値が生まれるという素晴らしい例だというように感じました。
今回初めて、北陸・近畿ブロック一泊研修に参加させていただきました。他支部の現状や情報を聞くことで奈良支部の状況を客観視することが出来たと思います。奈良の課題は何かを考え、他支部からの情報を参考にして活かしていきたいと思います。
(あとりあ 井上 岳)